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【エイチームのBizDev】「Qiita」「ラルーン」「lujo」事業責任者たちが語り合う「事業開発」のすべてを大公開

エイチームは、インターネットを軸に様々な事業を多角的に展開しています。日常生活に密着した様々なWebサービスを運営するライフスタイルサポート事業では、既存事業・新規事業において、20・30代の若手の事業責任者が多数活躍しています。
 エイチームの各サービスの事業開発を担う若手社員たちによる「事業開発トークセッション」と題したMeetUpイベントを2022年10月5日(水)に開催しました。

 技術情報共有サービス「Qiita」によるミッションから未来を描くマーケティング戦略、新規事業の化粧品D2C事業「lujo」における新規事業の立ち上げ秘話、社内公募で事業責任者に抜擢された「ラルーン(生理日予測・体調管理アプリ)」事業責任者によるBizDevのやりがいなど、幅広く「事業開発」にスポットを充てたセッションです。本記事では、当日のイベントの様子をレポートします。

※本記事は2022年11月に掲載されたものを再掲したものです。


登壇者情報・セッション概要

『未来を描くマーケティングで、新しい市場を切り拓くためのイベント戦略』

渡邊 暖さん。Qiita株式会社 プロダクトマーケティンググループに所属(当時)。アルバイトを経て、2019年4月にIncrements株式会社(現:Qiita株式会社)へ新卒入社。事業開発グループで、法人向けの広告、SaaS製品の企画・営業を経験。その後Qiita Jobsの営業、カスタマーサクセスを担当した後、マーケティング部門を立ち上げ、複数製品のセールスマーケティングやプロダクトマーケティングに従事。現在は営業企画、イベントマーケティング、コーポレートブランディングなどを担当。

『新規事業立ち上げからスケールまでのリアル』

岩元 駿さん。株式会社エイチームウェルネス D2C事業部所属(当時)。2014年4月に新卒でエイチームへ入社。金融系比較サイトのマーケティングを担当。その後、2018年より新規事業であるD2C事業の立ち上げに携わり、事業戦略・マーケティング戦略・商品開発など幅広く担当。2023年に現職を退職(本記事はご本人の許可を得て掲載しています)

『BizDevからはじめる強いプロダクトづくり』

千田 光貴さん。株式会社エイチームウェルネス ラルーン事業部(当時)。2019年4月に新卒でエイチームへ入社。金融メディア事業のSEM領域が初期配属。2019年12月にブライダル事業へ異動し、事業開発・広報 などを担当。2021年5月からはラルーン事業の事業責任者に着任。現在は人材開発部 新卒採用チームのマネージャー。

セッション①
『未来を描くマーケティングで、新しい市場を切り拓くためのイベント戦略』

Qiitaが描く未来を共有、「エンジニアを最高に幸せ」の実現に向けて取り組む課題

 エイチームのグループ会社のQiita株式会社でプロダクトマーケティング部に所属している渡邊です。Qiitaはエンジニアに関する知識を記録・共有するサービスで、日本最大級のエンジニアコミュニティです。今日は、新しい市場を切り開くマーケティング、プロモーションでありコーポレートメッセージでもある「イベント」戦略について、実際の事例を交えてご紹介します。

未来を描くことの重要性

 最近、「事業成長のためには、経営戦略やマーケティング戦略など、全体を俯瞰した上でゴール設計する必要がある」という内容のTwitterの投稿を見かけました。全体を見ずに与えられた情報の中で考えてしまうと、部分最適思考に陥りやすかったり、場当たり的になりやすく、なかなかうまく事業がスケールしなかったりします。今日はこうした課題を感じている方々に向けて、少しでもヒントになればと思ってお話しさせてもらいます。

 実際にQiitaの描きたい未来から考えていきたいと思います。Qiitaのミッションは「エンジニアを最高に幸せにする」というものです。ミッションを実現するために、そして世界をより良くしていくために、エンジニアたちのナレッジの流動性を高めていくことで「IT人材の需要ギャップの解消」を目指していきます。

もう少し詳しくお話しすると、1つ目は「エンジニア人口を増やすためにプログラミング教育やエンジニア新人育成の支援。2つ目は「スキルと生産性を上げる」ためにナレッジのハブとなるコミュニティの運営。最後に「流動性と環境をつくる」ために、エンジニアキャリアの支援や働きやすい環境づくりなどに取り組んでいきます。

イベントはプロダクトであり、プロモーションであり、コーポレートメッセージ

 現在Qiitaでは、エンジニア向けのイベントを積極的に開催しており、私自身はイベントマーケティングに関する業務にも携わっています。プロダクトや機能があるだけでは、Qiitaが描きたい未来は実現できません。例えば、「スキルと生産性を上げる」ためには、Qiitaに投稿される記事コンテンツだけでは不十分です。未来を描くのは、プロダクトだけではありません。

 マーケティング活動も未来を描くものだと考えています。イベント以外にも、営業活動、プロモーション活動など、様々な施策がプロダクトの一部です。マーケティングは売上を伸ばす以外にも、未来を描くものです。

 イベントにおいては2022年6月にQiita最大規模のエンジニア向けオンラインイベント「Qiita Canference」を開催し、2,000名以上のエンジニアにご参加いただきました。

 Qiitaが描きたい未来から逆算してイベントの設計を考えました。まず、Qiitaではユーザー参加型の記事投稿イベントを開催しており、非同期でインプット・アウトプットを支援していました。しかし、同期的にエンジニア同士が交流したり、各分野のリーダーの話が聞けるイベントは少なかったため「カンファレンス形式」で開催を決めました。

 また、「イベントはコーポレートメッセージ」と私が考える理由をお伝えします。まず、イベントの設計において、「顔」となるテーマやコンセプトがとても重要です。Qiitaでは、テーマやコンセプトをもとにしてイベントのコンテンツを決めています。

 さらに、イベントを通して世の中に公式として発信するアウトプットは、どのような思想・考え方で価値を世の中に提供したいのかという、企業やサービスの意思表明やプロモーションの役割も担っています。

 イベントに限らず、すべての施策に共通している設計をご紹介します。まずは、冒頭でお話しした通り、描く未来として「Mission、Vision、Value」をしっかり整理します。この目指す姿に対して、イベント(施策)でどのような体験や価値を目指すのかを整理していきます。アイデアブレストして作りこみ、全体の整合性を確認して完成というプロセスです。

 具体的に私の設計をご紹介します。イベントで提供する体験や価値としては、エンジニアとして有名になる、キャリアアップ、書籍の執筆やイベント登壇につながったりなど、エンジニアのあらゆるつながりのための「場」の提供と定義しました。

 提供したい価値を踏まえて、Qiitaに関わる多くのユーザーの皆さまに新たな気づきを与え、ポジティブな印象を持ってもらう。そして少しでもQiitaを好きになってもらう。そうした体験を提供することを決めました。

 イベント参加企業に対しては、エンジニアとの新たな接点の提供により企業認知度の向上や開発組織や技術について知っていただく機会を提供します。また、自社エンジニアのアウトプット機会の創出、企業内のインターナルブランディングの醸成なども期待できると思います。

 アイデアブレストでは、どんなニュアンスが良いのかを英単語を並べて検討するプロセスを導入しています。

 マーケティングはプロダクトを売って売上をつくるだけの機能ではなく、会社や事業の未来を描く活動であり、新しい市場をつくっていく役割を果たします。イベントに限らず事業活動に関わる様々な施策はすべてのコーポレートメッセージにつながっていきます。

セッション②
『新規事業立ち上げからスケールまでのリアル』

新規事業の立ち上げで「取り組んだこと」「苦労したこと」「得た学び」

 エイチームのグループ会社であるエイチームウェルネスのD2C事業に関わっています。2018年に新規事業であるD2C事業の立ち上げとして、事業戦略・マーケティング戦略、商品開発など、幅広く事業開発に携わっています。

 新規事業の事業開発において、フレームワークや具体的なhow toの話は書籍などで多く紹介されていますが、実際のリアルな話は少ないかと思います。ゼロイチでの新規事業の立ち上げやスケールするフェーズを経験されている方は多くないかと思い、今日は「そうだ リアルで、いこう」として、このお題を設定しました。

 そのため、今日は事業の立ち上げから一定のスケールに至るまでの「取り組んだこと」「苦労したこと」「得た学び」について、リアルにお話ししていきます。

 D2C事業は、私たちがゼロから商品を企画・開発し、パートナー企業と共同で製品を製造して、お客さまに直接お届けするサービスです。

 D2C事業は、2018年の立ち上げ期、苦戦期その1、苦戦期その2、スケール期の主に4つのフェーズがあります。立ち上げ期は微々たる売上で、その後少しずつ売上が推移して、スケール期では堅調に推移しています。

 このD2C事業のビジネスモデルは、エイチームでも初めて挑戦する領域で、自社に経験やノウハウがない中、しかも自分自身も初めて経験する領域で、試行錯誤しながら始めました。立ち上げ期における全体の戦略設計では、この事業をどのようにスケールさせていくのか、ビジネスモデルやマネタイズの設計や構築をどうするのか、仲間を集めてチームをつくること、経理や財務、在庫管理、薬機法関連の法務相談なども対応していきました。

 立ち上げ期に限らない話だとは思いますが、何もわからない状態からのスタートだったため、とにかく行動することを大切にしました。社外の情報収集を徹底して、広告媒体の企業、ツールベンダー、競合企業など、ひたすら横のつながりをつくり、話を聞いていきました。

 また、後回しにしがちな社内関係者との連携を怠らないことも大切です。売上が立っていないときこそ、経理や法務、人事部門などにもビジョンや目標を共有して、「応援される状態」を目指したほうが良い。当時を振り返っていま強く反省する点でもあります。

戦略とは何か。経営資源のリソース分配

 2020年3月にサービスインして、絶望の日々が始まるのですが、まったく計画通りにいかなかったんです。初日のCPA(広告等による顧客獲得単価/ Cost Per Acquisition)が驚愕するほど高く、心が折れそうになったあの日の夜のことは今でも覚えています。どう改善すればいいのか、戦略を大きく方向転換せざるを得なかった。

 当時の5名のメンバーと共に、あらゆる施策を考案して、多方面に施策を走らせました。結果的に一つひとつがやり切れず、効果的な成果につながらず、みんな頑張っているけれど、どんどん疲弊していくようなありさまで、今振り返ると戦略と呼べるようなものではなかったですね。そこから「戦略」とは何かを深く考えるようになりました。

 では、戦略とは何か。シンプルに「ヒト」「モノ」「カネ」という有限な経営資源をどこに配分するか有限であるからこそ戦略が必要。やることを決めるより、やらないことを決めること。つまり、リソース配分が戦略だと考えます。

 しかし、新規事業の立ち上げは計画通りにいくことは、ほぼないと思います。朝令暮改を恐れず、決めた戦略に固執することなく、違えばどんどん柔軟に変えていくことが大切戦略を立てて、取り組み、エラーが起きれば組み直して、また再度挑戦する。そうした繰り返しをスピーディかつ柔軟性をもって取り組むことが必要だと考えています。

 また、一人では何もできないことを自覚すること。必ずチームで取り組むことが大切です。事業がうまくスケールしないときは、チームが疲弊して、光が見えない霧の中を進んでいるような感覚を持ちます。だからこそ、「ここまでいこう!」とリーダーが細かく目標設定して、振り返りながら、チームを鼓舞しながらやり切る体制をつくることが必要だと当時感じました。

新規事業には、諦めずに行動し続けるマインドセットが何より大切

 苦戦期その2の頃の話です。とある日、グループの子会社社長との1on1での出来事です。「1年後、どれくらいの売上なのか」と聞かれ、想定予算の月商売上を告げた時、すぐさま「はっ」と気づきました。グループ全体にとって必要な事業なのか。その事業成長規模でグループ全体の成長に貢献できるのか。

 改めて自分自身と向き合い、私自身は「売れる商品」を探すことに注力すること、「選択と集中」として非注力にする取り組みと、力を入れる取り組みを検討しました。そして、チームを2つのプロジェクトに分けて、注力すべき取り組みを集中的に遂行していくことを決定しました。事業責任者である自分が、何に注力すれば、最も事業成長につながるのかという視点で考えました。

 そして改めて、泥臭い努力ではありますが、世の中の売れている商品やサービスを研究して、情報収集のために競合サービスの担当者にも面談を申し入れてヒアリングしたりしました。泥臭く、諦めずに考え、行動し続けることが大切です。

 スケール期においては、これまでの様々な意思決定と取り組みによって、ようやく芽が出て、売上が伸びてきたのではないかと思っています。

 新規事業は計画通りに行くことはありません。今でもないですし、方向修正の毎日だと思っています。事業開発に関するフレームワークや書籍など情報はたくさんありますが、最も大切なことは「諦めずに、行動し続けるマインドセット」だと思っています。大変なことも多かったですが、本当に様々な学びがあり、成長の機会だとも思います。機会があれば、新規事業の開発について、ぜひ飛び込んでみることをおすすめします。

セッション③
『BizDevからはじめる強いプロダクトづくり』

エイチームのグループ会社で、ヘルスケア領域の事業を展開するエイチームウェルネス

 ラルーン事業部の事業責任者を務めています。ここ最近、事業開発はBizDev(Business Development)と呼ばれることが多く、今日の私のテーマは「BizDevからはじめる強いプロダクトづくり」についてお話します。

 「強いプロダクトづくり」がテーマなわけですが、「強い」と「儲かる」とはなにか「強い」とは、高い「MOAT(モート)」が築けていること「儲かる」とは、強いニーズの近くでマネタイズができていることと考えています。

 「強い」=高い「MOAT」が築けている状態についてです。「MOAT」とは、城や都市の周囲にめぐらされた堀のことを指します。ビジネスにおいては、参入障壁・競合優位性を説明する用語として使われます(※1)。

※1:Moat(モート): スタートアップの競争戦略概論 DCMベンチャーズ 原健一郎氏

 参入障壁や競合優位性をつくる方法はいくつかあります。3つの事例をご紹介します。1つめの事例として、トヨタ社が世界で戦えた理由は「オペレーショナル・エクセレンス(※2)」で、高い基準のオペレーションを構築して、生産に関わる全員が高いクオリティで業務遂行できる製造 基盤をつくったこと。2つ目の事例として、強いブランドを持つApple社は「ブランドエクイティマネジメント」が秀でていて、Appleの製品は信頼感が強く、ブランドとしての力が強いこと。そして、3つ目の事例として、SNSサービスのInstagramは「ネットワーク効果」を最大化するビジネスモデルであること。イメージとして、新しいユーザーが1人増えると、既存のユーザーが1人喜ぶ。そうした世界観のサービスです。

※2:オペレーショナル・エクセレンス:企業がその価値創造のための事業活動の効果・効率を高めることで競争上の優位性を構築し、徹底的に磨き上げること。

 続いて、「儲かる」=強いニーズの近くでマネタイズすることができている状態についてです。私が事業責任者を務めている生理日予測・体調管理アプリ「ラルーン」は、基本的に無料でご利用いただけるプロダクトですが、一部の機能を有料会員向けに提供しています。

 ニーズの近くでマネタイズするという点がとても大切で、生理日予測アプリなので、AIを使って生理日を予測して、高精度な予測をユーザーにお届けする機能は、その一例だと考えています。一方で、生理日予測アプリを使う直接的なニーズからは離れている機能もあります。

 例えばメニュー表にある「子宝レシピ」などが挙げられます。生理日予測という本筋から少し離れた機能になるので、この機能を目的にしてユーザーが有料会員になることは少なかったりします。

 世の中には、高いMOATを築いていないけれど儲かるプロダクトも存在します。例えば、大手検索エンジンでキーワードを入力すると、アフェリエイト広告をマネタイズの軸とするプロダクトのリンクがたくさん並びます。ユーザーは、ニーズにマッチしたプロダクトをすぐに利用することができます。このモデルは、強いニーズの近くでマネタイズができているので儲かりますが、MOATは築けていません。MOATが築けないと、プラットフォームのアルゴリズムの変更によって収支の影響を受けたり、競合サービスのアップデートによって大きな影響を受けたりします

 MOATが築けないと負のループに必ず陥ります。先ほど、岩元さんの話にもありましたが、経営資源には「ヒト」「モノ」「カネ」の3つがあります。世の中の潮流として、「カネ」は資金調達の流れが加速していますが、利益創出のためには「ヒト」「モノ」は効率化していかなければいけません

 「モノ」というプロダクトを効率化するためには、競合サービスが上手くいっている事例を活用する動きが必ず出てきます。その結果、コモディディ化して、この世の中にあるプロダクトが同じようなものが増えていく現象が発生します。「ヒト」の効率化に関しては、外注を減らして内製化するインハウス化が進んでいく。

 こうした取り組みで利益を出して、さらに「ヒト」「モノ」に再投資してという循環があります。一見すると、プロダクトが進化しているように見えますが、実は進化とは言えず、競合サービスを追いかけっこしているだけです。このように、MOATが築けないと、必ず負のループに陥ってしまうと考えています。

 そのため、MOATを築くためには、「組織開発」「付加価値」に取り組んでいく必要があると考えています。そしてこの「付加価値」を生み出していくのが、まさにBizDevの役割と言えます。また、自社だけで取り組むのではなく、第三者のパートナー企業と協業して、付加価値を生み出していくことが重要です。負のループを抜け出すためには、BizDevが世の中には必要だと思っています。

 改めて、BizDevの役割を整理すると、プロダクトの付加価値となるようなアセットを他社と協業しながら構築していくことです。そしてその役割は世の中から求められていると考えています。

 続いて、実際に私がメインで行った施策の事例についてご紹介します。2年前の2020年頃、結婚式場情報サイト「ハナユメ」のBizDevを担当していました。当時は、ブライダル市場全体がコロナ禍の影響を大きく受け、苦境に立たされていました。結婚式を挙げたいカップルからすると、キャンセル料が懸念で予約ができない。結婚式場からすると、見学予約をしていただきたいけれど、お客さまがキャンセル不安でお申し込みいただけない。

 このような状況は誰の目から見ても、顧客の本質的な課題(キャンセル料に対する不安)を解消しないと、業界全体がシュリンクしてしまうことが明らかでした。

 私が実際に取り組んだBizDevの事例として、コロナ要因で結婚式のキャンセルが発生したお客さまへ、キャンセル料を負担するブライダル保険を三井住友海上さまと共同で開発したことです。この施策の結果、実際のお客さまの負担が軽減され、申し込み率が上がりました。

 結婚式を挙げたいという「強いニーズ」、結婚式のキャンセル料を負担したくない「ニーズの近く」について、他社と共同でアセットを構築した事例になります。このように、プロダクトをより強く、儲かるようにしていくのがBizDevの役割だと思っています。

 ここまで、BizDevの役割やビジネスにおいて必要な理由をお話させていただきましたが、非常に苦労が多い職種だと思っています。BizDevが行う施策の一つひとつは、実行するのに、時間がとてもかかること、成功確度が非常に低いこと、成功するためには多くの人たちの協力が必要であること、こうした苦労があります。

 ただ、苦しくもあり、楽しい仕事でもあります。日々勉強が必要で、ビジネスモデルへの理解、エンジニアやデザイナー、プロモーター、経理や財務、法務など、様々な職種の方々と対等に話せるだけの知識レベル、コミュニケーション力(雑談力や巻き込み力)が必要です。また、成果が出るまで時間がかかるためコツコツ諦めずに積み重ねる力、失敗にもめげない忍耐力が大切です。そしてなにより、「人から応援される存在」であることが絶対条件だと思っています。

 今日は、BizDevの役割と実際の事例についてご紹介しましたが、まだまだ取り組みたいことがたくさんあります。今後の事業の成長について、ぜひご期待いただければと思います。

 エイチームは様々なサービスを展開しているため、多様な領域での「事業開発」が行われています。日々の改善、試行錯誤を繰り返しながら、これからも付加価値の高いビジネスの創出を目指します。

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